三振前のバカ当たり

競馬のブログです。中央地方(主に南関重賞をメイン)海外問わず予想していきます。◎はとりあえず馬券圏内ならという消極的考えの元、それぞれ予想の根拠をつらつら書きながら楽しみたい、そんな感じのブログです。

2019有馬記念なんとなく全頭解説(前編)

朝日杯どころか、全日本2歳優駿も予想しないでいきなりこれをやるのは自分的には気がひけるのだが、さて、有馬記念

ほんとは全くやる気がなくて、とにかく東京大賞典で勝負と考えていたのだが、アイちゃんが出てくるんだもん。
現地には行かないんだけど(中山競馬場は遠いし、好きじゃないので)、有馬記念、予想させてもらおうかと。

そんでもって、いつ以来の全頭分析?と思ったら、ちょうど一年前の有馬記念以来という。
まぁ、去年なんか、ブラストワンピースやシュヴァルグランが来て何も当たらなかった、あてにならない全頭分析、今年もやんぞコラ。


アエロリット


短評:かわいい。


ここが引退レースの一頭。
ここ最近の成績を見てわかるとおり、東京コースならば、1600から2000の距離ならば、牝馬ながら牡馬がいようと関係なく粘りを見せる、東京巧者。

ただ、今回は中山の2500m。内枠を引けば、とも思わなくもないが、本質的には長いし、中山競馬場自体は2戦して2着2回とはいえ、マイルのフェアリーステークスと、1800mの中山記念の話。

血統的にも、母父ネオユニヴァースなので、小回りコースは問題がないだろうが、父クロフネは、産駒の芝での活躍馬は基本的に短距離からマイルあたりが中心。

オークスで3着だったホエールキャプチャでさえ、古馬になってからは2200mのエリザベス女王杯では毎年のように大敗し、ヴィクトリアマイルなど、1400mから1800mの距離で活躍した。

天皇賞で3着と好走したはいいが、状態がいいものの、出すレースがなくて、とりあえずな感が否めない。

せめて、ヴィクトリアマイルがもう少し早い時期ならば…。
なんならドバイターフ辺り走らせて引退でもいいような気がするんだが。
クラブ規定的にもぎりぎり問題なさそうなのに。


アルアイン


短評:スタミナ持つ?


この馬もここが引退レース。
今年の大阪杯勝ち馬だが、秋に入ってからは大敗続き。
大阪杯自体も9番人気と、人気薄での激走ではあった。

ただ、この秋の大敗が衰えかと言われれば、もともと皐月賞を勝っていたり、G1や重賞で好走していたのは、直線急坂のあるコースが多い。

これは母方の影響が色濃く出てるからなのだろう。
ディープ産駒のくせに切れがない分、機動力とパワーを備えているタイプ。

今回は中山コースなので、直線急坂があるのはコース的にはいい。

あとは距離が問題。基本的にはマイルから2000mの馬。なので、内枠をひいて、距離ロスなく終始内々をじっと走っていれば、チャンスがないことはないと思う。


アーモンドアイ


短評:かわいい、つよい、すき。


正直、東京コースなら、いっそのことこれだけで〆ちゃうんだが、今回は過去最長の2500mの距離と、トリッキーな中山競馬場

そもそも、2400mのジャパンカップを、去年は破壊的レコードで制したわけだが、そのジャパンカップすら、今年ははじめから出る可能性は低かった。

レース間隔的なこともあって、結果的に香港カップ(2000m)に向けて調整され、軽い熱発があって有馬記念に強引に参戦ということになったが、ここの参戦は、オーナーサイドは本意ではなかったと思う。

フサイチパンドラであるが故に、距離は持っているが、今のベストは2000前後だろうし、ごまかしの利く中山芝2500mとはいえ、鉄板とは言いにくいのは事実。

仮に外枠なんてひいたときには、宗教上本命にするだろうが、ものすごく消極的な本命にすると思う。

まぁ、どうなろうが、とりあえずかわいいから本命にするけど。


ヴェロックス


短評:騎手と陣営次第。


今年の3歳クラシック戦線を盛り上げた一頭。
残念ながらタイトルを取ることはできなかったが、三冠全てで3着以内に入ったのは立派。

前走菊花賞は、今までのような末脚を披露することができずの3着だったが、これは明らかに距離だっただろう。
強い馬なので期待はしたが、さすがに本命には無理筋だったか。

ジャスタウェイは、この馬自身は2400mのジャパンカップでも好走があったように、本格化したときは一介のマイル〜中距離馬というわけではなかった。

母セルキスはドイツ馬で、独G2ディアナトライアル(芝2000m)勝ち馬。
セルキスが産んだ子どもはこの馬しかまともに走ったのがいないが、これには母父モンズーンが関係していると思う。

モンズーンはドイツの名種牡馬であるが、この馬自身道悪の鬼、つまり、パワーがものすごい。
日本のような軽い馬場じゃあまり向いていないこともあるので、いい牝系ではあるが、コンスタントにいい馬は出ないんだと思う。

さて、ヴェロックスに話は戻るが、神戸新聞杯で上がり32秒台(32.5)の脚は使えたものの、勝ったサートゥルナーリアや3着ワールドプレミアは32.3の脚を使っており、この馬自身はそれほど最後に速い脚が使えるタイプではない。

しかし、ダービーの時のように、長く脚を使うことはできるので、持続力には長けていると思う。

そういう馬が最近の有馬記念では好走しがちで、ましてや、今週の雨(当日も怪しいが)もあり、去年ブラストワンピースが勝ったときのような、差しが利くけど、ものすごい上がりの速さが必要ではない馬場になると思う。

雨が降りすぎるのも良くないだろうが、舞台設定的や距離短縮ローテーションからは、この馬が好走してもおかしくはない。

まぁ、あとはG1でなかなかに微妙な川田騎手×中内田厩舎コンビだが…。
ちゃんと仕上げて、うまく乗ってね。


エタリオウ


短評:馬、人ともにやる気次第。


未だに主な勝鞍:2歳未勝利のこの馬、今年の春の日経賞まではずっと2着が続いていたが、天皇賞春で4着に敗れてからは、緊張の糸が切れたかのように、馬券に絡めなくなった。

天皇賞春に関しては位置取りが最悪だったので、やむを得ないとしても、父ステイゴールド特有の気の悪さが出ており、いろいろ馬具を試して走らせようとはしているが、なかなか奏功していない様子。

本来ならばステイゴールド産駒といえばコース相性バッチリなのであるが、意外と有馬記念に関しては、ということはある。

2014年に中山競馬場芝の路盤が変わってからは、強いステイゴールド産駒の減少もあって(ステイゴールド自身はすでに死去)、'14以降の有馬記念成績は(0-0-1-7)。馬券に絡んだのは2014年のゴールドシップのみ。

そう思うと、馬の状態や現在の血統傾向をも考えても、自分自身としては狙いにくい。


キセキ


短評:仕上がり一つ。


昨年5着のこの馬、その5着も、直線に向くまでは押し切りもあるか、というところまで見せ場を作った。

この馬に関しては、凱旋門賞大敗からの一戦になるので、出来次第なところはある。
今年の宝塚記念も好走しているし、凱旋門賞自体は、そもそもフランスの馬場が合ってなかったと思う。

あとは鞍上。
ライアン・ムーア騎手は先週の朝日杯フューチュリティステークスこそ勝ったものの、今回の来日ではまだ4勝しかしておらず、どうやら減量に苦しんでるらしい。
来年以降来てくれるのかなぁ。
世界的名手の一人ではあるが、今年に関しては存在感が薄い。

まぁまとめると、馬の出来と、鞍上の豪腕が重なれば、といったところか。


クロコスミア


短評:女の子同士だとがんばりやさん。


今年はステイゴールド産駒が多いね。
この馬もステイゴールド産駒。

とにかく、ハマったときの逃げに関してはしぶといものがある。
エリザベス女王杯3年連続2着とか、よく頑張っているよね。
今年のエリ女に関してはお世話になりました。

しかしそれも、牝馬限定戦ならばの話。
上級レースではほとんど牡馬混合レースで走らせていないというのもあるが、さすがに牡馬と走らせたら目立った戦績はない。

そして、この馬自身、だいたい440キロ台と小柄で、有馬記念においてはそのような小柄な馬ではキツいものがある。
スピード持続力のある大きい馬が来ることの多い有馬記念で、どちらかというとスピードを生かした逃げで粘るこの馬にとっては、条件は良くない。

なんなら、母デヴェロッペ(1000mが得意だったスプリンター)でよくエリ女頑張ってるなと言いたいくらい。

スピードの根源は母方からのものだとは思うが、今回は厳しい戦いになると思う。



とりあえず最初の8頭まで。

あとの8頭は後編に続く。